英文法って必要?

高井のぞみ・・・将来、夫と英語圏で生活するのが夢。子供が自立したので、本気で英語を勉強しようと思っているが、どうしたらいいのかわからない。50歳女。望みは高いが行動が伴わない。やる気はあるが根気がない。英検準2級保持。

阿久津塾長・・・難関中学受験四科目から東大英語、東大数学、東大物理を教えるカリスマ指導者。就活指導のプロ。ファイナンスにも詳しい 株式会社PFアカデミー代表取締役。

 

のぞみ: 英文法って本当に必要なんですか?だってアメリカ人って文法とか意識してないですよね?

阿久津塾長: 結論から言えば、必要です。と言うか効率的。米国人も英国人も、頭の中で文法がイメージ化されてるんだよね。ただ彼らは長い時間をかけてゆっくりと英語力を熟成させている。

のぞみ: でも、私にはゆっくり熟成させてる時間はありません。50歳ですから。😢

阿久津塾長: だから、ネイティブとは違ったやり方で英文の決まりを勉強しなければならない。あと、年齢を気にするのはやめたほうがいいですよ。少なくとも80歳位までは加齢と学習能力の因果関係はありません。脳が劣化したと感じるのは、単調な生活をしているからです。新しいことに挑戦しなきゃだめです。芸能人の名前を忘れることも気にしちゃいけません。その人に興味がなくなったから忘れるのです。

のぞみ: えー!そーなんですか?そう言われてみれば、子供が自立してから単調な生活が続いているかも。やっぱり脳をいじめていかないとダメなんですね!私、英語がんばります。

阿久津塾長: おー。ヤル気ありますね。

のぞみ: ところで、文法が役に立つのは具体的にどういう時ですか?

阿久津塾長: a my book って言わないですよね?

のぞみ: あっ、やっぱり言わないんだー。そういえば見ないと思ってた。私、名詞の前につくやつがよく分からないんです。

阿久津塾長: そういう人多いよね。実は、a, the, my, this などは(他にもあるよ)限定詞って呼ばれていて2個以上同時に使えないのです。配偶者みたいなもの。のぞみさんも、ダンナは1人でしょ。重婚は無理だよね。a book は、どこにでもある普通の本(一冊だよ)という意味。my bookは、私の本。「どこにでもある普通の」と「私の」は同時に使えないの。矛盾するでしょ?

のぞみ: へー。でも、結婚するならmyね。aはありきたりだわ。

阿久津塾長: myは束縛がすごいよ。

のぞみ: 😱 じゃあtheは?

阿久津塾長: theはスポットライトだから、貴女を美しく輝かせる。

のぞみ: あー、いいかも!素敵。あたしtheと結婚します!

阿久津塾長: 50歳でしょ?

のぞみ: 😱

のぞみ: ところで、waterとかは何もつかない時がありますよね。

阿久津塾長: つまり独身。

のぞみ: 独身もありなんだー。

阿久津塾長: theと結婚してthe waterになることもできる。でも、waterはaとは結婚できない。数えられないからね。結ばれない運命。

のぞみ: あー、切なーい。😖

のぞみ: a beautiful woman は?aとbeautifulが付いてます。二つですよ。

阿久津塾長: beautifulは普通の形容詞なので限定詞ではありません。つまり友達。友達は何人いてもいいでしょう?

のぞみ: うっ、そうきたか。

阿久津塾長:  だから、a beautiful old woman だったら、aはダンナ、beautifulは高校の友達、oldは中学の友達、womanはのぞみさん。

のぞみ: なるほど。でも、「中学の」とか「高校の」とかいります?

阿久津塾長: 僕は無駄なこと言いません。のぞみさんはbeautifulとoldは順番を変えられると思う?

のぞみ: え、ダメなの?an old beautiful womanって言わないの?

阿久津塾長: 普通は言わない。形容詞の順番は、仲のいいやつが名詞の近くにいく傾向があるんです。年齢と美しさなら年齢の方がより客観的だよね?美しさは見る人によるけど年齢は確実。だからoldがwomanの近くにいくわけ。

のぞみ: 中学の友達の方が付き合いが長いから、仲がいいと。さすがです!師匠って呼ばせてください!

阿久津塾長: 塾長って呼んで。

のぞみ: はい。😅 ところで塾長の授業はお月謝がお高いんでしょう?

阿久津塾長: え?何、そのテレビショッピングみたいな振り。

のぞみ: いえ、別にそういう意味では、、、、

阿久津塾長: 安いよ。半分ボランティアだから。月4回で3150円(税込)

のぞみ: は?一回あたり790円ですか?もしかして、壺売る?

阿久津塾長: 売ってないよ。

のぞみ:もしかして、宗教勧誘?

阿久津塾長: してないよ。

のぞみ: きゃー!行く行くー。

のぞみ: もう少し聞いていいですか?

阿久津塾長: いいですよ。

のぞみ: svc とかsvoとか、意味あるんですか?英語しゃべりながらsvocって考えてるんですか?時間かかりません?アメリカ人はそんな事してないですよね?

阿久津塾長: ?が多いね。でもいい質問です。米国人も英国人も頭の中でsv,svooなんてやっていません。彼らはただ覚えてることを、反射的に口に出してるだけ。

のぞみ: ですよね?やっぱりsvo意味ないじゃん!

阿久津塾長: 「彼らはただ覚えてることを、、、、」って言ったでしょ。覚えてるからsvoがいらないの。のぞみさんは、自分が理屈ゼロで、あれだけのフレーズを覚えられると思いますか?

のぞみ: ムム無理です。😭

阿久津塾長: 何度も何度もSVOとかSVCとかやってるうちに、いつのまにか頭の中に精密な構造物の様なものができてくるの。それがあると、格段にフレーズや文が覚えやすくなる。そこに修飾語のメカニズムが加わるとすごいことになるよ。「文法が映像になる」ってのはそういう状態。

のぞみ: ふえー!カッケー。なりてー。

阿久津塾長: あなた、単語若いね。

のぞみ: 失礼いたしました。娘がいるので。移りました。

阿久津塾長: 脳はすごいんだよ。性能がヤバイ。ところで今は人工知能とかビッグデータとか盛んに言われてるよね?もうすぐ完全翻訳アプリとかできると思う?

のぞみ: できるんでしょ?もうすぐ。ハッ!じゃあなんで私、英語頑張ろうとしてるの。意味ないじゃーん。ショック っていうかショックトゥ。

阿久津塾長: ショックの言い直しウザッ。完全翻訳アプリは絶対無理。今のままじゃ。

のぞみ: どうしてですか?AIってすごいことになってるんでしょ?

阿久津塾長: 例えば「やばーい」っていろんな意味があるよね。相手の表情、声の高低、大きさ、抑揚、その場の状況などを今のコンピューターで瞬時に分析するのは無理だよ。これは人間にしかできない。将棋に勝ったくらいで調子に乗っちゃダメ。そもそも生物が凄い。科学はまだ無生物から生物を作ることに成功してないんだよ。作れないってことはまだ何もわかってないってこと。

のぞみ: えーそうなんですか?ガンガン作ってるのかと思ってた。iPSとかで。

阿久津塾長: あれは生物をいじってるだけ。無生物から作ってるわけじゃない。まあ量子コンピューターが実用化されたら別だけどね。そしたら完全翻訳アプリは可能。

のぞみ: 量子コンピュータって何?いつできるんですか?

阿久津塾長: 説明したくないなー(あなたには)。どうせ僕らが生きてる間には完成されないし。不完全なものは商品化されてるけど。それに真の量子コンピュータが出現したら、人類は滅ぶよ。自立型量子コンピュータに殺される。だって人間って邪魔だもん。

のぞみ: ひえー。こわいー。

阿久津塾長: とにかく脳はすごいんだよ。科学的には全く解明されていないけど、とんでもない性能を持っているのは間違いない。ちゃんと勉強すれば英語なんて必ずやっつけられる。

のぞみ: 私の脳もすごいんですね。ヤッター。サンキュー脳。

のぞみ: ところで、さっき一回分のお月謝が790円っておっしゃいましたけど、教材が高額なんじゃないですか?

阿久津塾長: 教材費?超安いよ。ほぼただ。

のぞみ: 一応聞いとかないと。すいません。あ、、、、入会金は、、、?

阿久津塾長: 入会金はないよ。

のぞみ: えー入会金が無くてそんなにお月謝が安かったら、潰れちゃうんじゃないですか?

阿久津塾長: 潰れてないけどね。16年続いてる。

のぞみ: 大仏様って呼んでいいですか!

阿久津塾長: 嫌です。大体、入会金って何?正当性ないよね。生徒のために豪華な机や椅子を購入するわけ?どうせ社長のキャバクラ代でしょ。僕は絶対入会金なんてとらない。

のぞみ: 塾長、カッコイイです。

のぞみ: もう少し聞いていいですか?

阿久津塾長: いいですよ。

のぞみ: 私、thatが嫌いなんです。itとの違いがよくわからないし、関係代名詞になったり、接続詞になったり、接続詞でも名詞節を作ったり、副詞節を従えたり、強調構文に参加したり、、、、

阿久津塾長: よく知ってるね。立派。

のぞみ: キャー!褒められた。ウレシー。大仏様ー。

阿久津塾長: やめて、その呼び方。

のぞみ: I am sorry that I lost my temper.(私は、キレてしまったことを後悔している。)

のぞみ: このthat以下の副詞節がムカつきます。感情の原因、判断の根拠を表す副詞節を作る接続詞のthat。原因や理由ならthatの代わりにbecauseでよくないですか?大体、thatの意味がつかめません。なんなんですかコイツ。

阿久津塾長: ちなみにこのthatはよく省略されるよ。

のぞみ: はー?だったら最初からいなきゃいいじゃん。もうthat大っ嫌い!🤬

阿久津塾長:まあ、気持ちはわかる。実はこのthatは総務部長なんだよね。

のぞみ: へ?

阿久津塾長: becauseはアクの強い専務取締役営業本部長。2人の会話。

because専務「理由、原因なら僕が行こうか?」

that総務部長「いえいえ、わざわざ専務に行って頂かなくても、私で十分でございます。何せ前がsorryですから。後悔の感情がありありですので、接続詞による意味的な補助はいらないと思われます。私のような、キャラも頭も薄い者で十分でございます。必ずや『感情の原因』とクライアントに分かっていただけます。」

because専務「まあ、君がそう言うなら、、、」

that総務部長「お任せください。失礼します。」

のぞみ: that総務部長、禿げ?ウケる。

阿久津塾長: そこじゃねーよ!

のぞみ: すいません。要するに、意味の薄いthatで十分と言うことですね。

阿久津塾長: そう、だからthat総務部長は専務が帰った後『後はヨロシク』って帰っちゃうのよ。フィリピンパブに行くんだけどね。thatの省略だね。

のぞみ: that最低。リストラされろー。😡

阿久津塾長: でもthat総務部長は本気出すとすごいんだよ。thatを発音すると、必ず強い音になる。いざ仕事をすると、結構やり手。発声するとみんなが注目する。thisと違って、遠くまで仕切れる。

のぞみ: へー、ちょっと見直した。でも、禿げ。ぷっ。

阿久津塾長: 全国の薄毛に謝れ!

のぞみ: ごめんなさーい。🙏

のぞみ: ちょっと聞いていいですか?

阿久津塾長: いいけど。

のぞみ: 限定詞は結婚とか、thatは総務部長とか、どんなテキストに書いてあるんですか?すごく面白いんで読んでみたいです。

阿久津塾長: そんな本ないよ。

のぞみ: えー、塾長がご自身でお考えになったんですか?どうやったら思いつくんですか?

阿久津塾長: 勉強が嫌いだからかな。。

のぞみ: だって塾長は東大物理とかを中学生に教えたりしてたんでしょ?その中学生もすごいけど、教える方もすごいですよ。勉強が嫌いじゃ無理でしょ。

阿久津塾長: その生徒、今年現役で東大理1に合格したよ。

のぞみ: カッコイイ!

阿久津塾長: 勉強が嫌いだから、何とかして、楽をしようと思うんだよ。論理的に考えたり、イメージを捉えたりすると負担が減るでしょ?中3でも、わかりやすく、丁寧に教えれば高校物理を理解できる。

のぞみ: じゃあ、勉強が嫌いで、尚且つ勉強ができない私でも、英語が出来るようになるんだー。一生ついて行きます!

阿久津塾長: 一生はヤメテ。途中で離れて。

のぞみ: 😭途中で離れられるように頑張ります。